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 さて、このコンモリとしたすみれは何でしょう。実は普通のタチツボスミレなのですが、なんと、たった1株なのです。この場所には家が建っていたのですが、一昨年の冬に取り壊され、今年の初夏に家が建ちました。その約1年半という短い期間にどこからか侵入して、春に花を咲かせたのです。
 駐車場のすぐ前なので、小さな芽が出たばかりの頃から観察していました。誰も通らず、他の植物が生えていません。その上、遮るものもない絶好の環境を独占して、早春からきれいな花を咲かせながら大きくなりました。でも、イソスミレもビックリする程の大きさになるとは驚きです。一つ疑問なのですが、この種子はどうやって侵入したのでしょうか。実は、この家一軒分の敷地にはハコベやヒユ、タンポポ、ヨウシュヤマゴボウ、南天の木や園芸種のオオムラサキツユクサまで大きく育ちました。勤勉な蟻さんや鳥さんのお仕事かも知れません。
 立派な家が建ちましたが、南天だけは着工直前に移植して玄関で鉢植えとして生き延びています。
本来は運命なのでしょうが、「難を転ずる」という縁起物ゆえに、受難を転じてあげたくなりました。
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