シラユキスミレ [ニョイスミレの品種、白花変種] (白雪菫)
岩手県和賀郡 2023年5月9日
群馬県利根郡 2008年6月13日 シラユキスミレの高山型らしいのですが?
分類 |
ニョイスミレ類 |
学名 |
基本種 |
ニョイスミレ Viola verecunda A. Gray
Published In: Mem. Amer. Acad. Arts, n.s. 6(2): 382 (1858)
【注:論文掲載誌】
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変種 |
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品種 |
シラユキスミレ Viola verecunda f. candidissima M.Mizush. ex E.Hama et Nackej. Published In: Wild Violets Jap. Col.: 130, t. 43; 17-19 (1975) |
異名 |
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由来 |
verecunda : 内気な、(適度の)、candidissima : 非常に白い |
外語一般名 |
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茎の形態 |
有茎種 |
生育環境 |
白花変種。その他は基本種に準じる。 |
分布 |
国内 |
海外 |
補足 |
花の特徴 |
形状 |
色 |
距 |
花期 |
花柱 |
芳香 |
補足 |
葉の特徴 |
形状 |
色 |
補足 |
種の特徴 |
形状 |
色 |
補足 |
根の特徴 |
絶滅危惧情報 |
基準標本 |
染色体数 |
参考情報 |
その他 |
ニョイスミレの学名について
東南アジア広域に分布するニョイスミレは、個体数や種内変異が極めて多いという特徴を持っています。シノニム(異名)も多いことから、学名について数多の変遷があったであろうことが容易に想像できます。
ニョイスミレの学名について、当サイトが参考にさせていただいているソースの一つ「YList:BG Plants 和名-学名インデックス(米倉浩司・梶田忠)」では、Viola verecunda A. Gray と記載されていますが、注釈(ノート)として『Y.S.Chen et al., Fl. China 13: 78 (2007)はタイワンツボスミレの異名とする』とあります。欧米や東南アジアの資料を当たると、Viola arcuata Blume を正名( accepted name, collect name )と記載して、Viola verecunda をシノニムとするケースの方が主流です。
当サイトでは、当面、Viola verecunda を正名として扱いますが、変更する可能性があると認識しています。
ニョイスミレの品種シラユキスミレは、その名が示す通りの可憐な雰囲気を持つすみれです。花弁が真っ白で、かつ紫条が見えないと随分イメージが違うものです。紫条が見えないと言っても、色素が抜けているだけで、うっすらと白い条が入っているものだと認識しています。ただ、当然ながら目立たないと言うか、見えない訳ですね。
これまでに自然の中でシラユキスミレを見掛けたのは新潟だけなのですが、普通の姿をしたニョイスミレに混じって花を咲かせていました。植物体の大きさも花弁の形状も同じなのですが、純白の花は意外に目立つものなのですね。
とある高山湿原ではシラユキスミレを比較的良く見掛けるという情報があります。同時に、その自生地にはミヤマツボスミレが多いと言われているのですが、ミヤマツボスミレの純白種(白花変種)もシラユキスミレと呼ぶのでしょうか。ミヤマツボスミレの紫色が強い個体もムラサキコマノツメなのか云々という話と同じですね。定義が曖昧なケースが多く、戸惑うところです。記載されている属性に沿った典型品は別として、その他はムラサキコマノツメ型とか、シラユキ(スミレ)型、オトメ(スミレ)型と呼ぶのが、まぁ、妥当なところかも知れませんね。
2007/11/14
ニョイスミレの大きな群落の中に、稀に混じっていることがあります。所謂、「白花変種」なので、一定の個体数があれば、見つかることがある品種ということでしょう。
2023/05/19